離婚後お金に困らないために心がけておきたいこと

女性の方は、離婚するとなると、生活面での不安が大きくなってしまいます。シングルマザーの貧困が問題となっている昨今、「離婚すれば貧困になり、子どもにかわいそうな思いをさせてしまうのではないか」と、なかなか離婚を決断できない方も多いのではないでしょうか?ここでは、女性、特にシングルマザーが離婚後お金に困らないようにするために、心がけておきたいことをまとめています。

 

離婚後はお金を生み出す力が必要です

離婚後の生活が心配な場合、離婚までにできるだけ多く貯金しておくことや、財産分与や慰謝料でできるだけ多くを獲得することを考えるかもしれません。

もちろん、貯金も大事だし、財産分与や慰謝料をたくさんもらえるにこしたことはないのですが、離婚後の生活を維持するためにいちばん大切なのは、「どうやって継続的にお金を生み出すか」ということです。

 

お金を数字とか量でとらえてしまうと、今手元にお金がないことで、不安になります。

10万円しかなければ50万ないと不安と感じ、50万しかなければ100万ないと不安と感じ…というふうに、いくらあっても不安は尽きません。

離婚するときに夫から慰謝料を200万円もらえたらそれで安心というわけではないと思います。

200万円なんて、生活費にすれば1年足らずで消えてしまうくらいの金額ですよね。

 

お金がいくらあるのかという数字や量は、実はそれほど重要ではないのです。

なぜなら、お金というのは、循環させるものだから。

継続的に生み出し、継続的に消費するのがお金の本質です。

 

ですから、お金に困らないようにするためには、お金を循環させられるようになることがいちばん大事ということです。

生きている限り、放っておいても継続的にお金を消費してしまいますから、継続的に生み出すことが欠かせないのです。

 

仕事は長い目で見て選びましょう

離婚するまで仕事をしていなかった人は、離婚後はとにかくお金を稼がないといけないと、雇ってくれる仕事なら何でも飛びついてしまったり、休む暇もなくかけもちをしてしまったりしがちです。

ですが、今お金を稼ぐことだけにとらわれていると、長続きしませんし、不安が軽減することもありません。

無理して身体を壊してしまうことにもなってしまいます。

 

仕事を選ぶときには、今を乗り切ることを考えるよりも、将来につながるかどうかを重視すべきです。

何が何でも最初から正社員にこだわる必要もありません。

 

たとえば、

・何らかのスキルが身について、やめた後次の仕事が見つかりやすい

・働きながら資格が取れる

・正社員登用の道がある

などの仕事がおすすめです。

 

上に書いた通り、お金というのは循環させるもの、継続的に生み出さなければならないものですから、今のことだけ考えていては失敗します。

とにかく、先につながる仕事かどうかを考えること。

単に今給料が多い仕事よりも、長い目で見てメリットがあると考えられる仕事の方を選んでください。

 

養育費をアテにしていい?

子どもがいる場合、離婚後継続的に入ってくるお金として、養育費も考えられます。

けれど、「養育費が入ってこなければ生活できない」という状態は、避けるべきです。

 

離婚する際に公正証書を作っても、調停を行って調停調書を持っていても、養育費を絶対に確保できるわけではありません。

養育費が払われない場合に強制執行することが難しいこともありますが、それ以前に、養育費というのは事情により増減することもあるという性質のものです。

 

もちろん、養育費を最初から払わない人や、途中で払わなくなる人もたくさんいます。

まじめに払ってくれる人でも、途中で亡くなってしまうことだってあります。

 

養育費を支払うのは、確かに親の義務ではあります。

けれど、相手が再婚して、他の家族の扶養義務を負うことになって、払えなくなることもあるということを認識しておいた方がいいと思います。

「自分が苦労しているのに、相手だけ幸せになって許せない!」という気持ちになるかもしれませんが、自分との間に子どもがいても、相手が再婚する自由まで奪えるわけではないのです。

 

相手に対して、最後まで自分たちの面倒を見てほしいという家族レベルの期待をするのであれば、離婚なんてしない方がいいです。

離婚するなら、やっぱり自分で稼ぐことが大切。

養育費はなくても仕方がないもの、払ってもらえてありがたいという姿勢でいた方が、相手に対しても感謝することができます。

 

「自分は稼げない」という思い込みは捨てましょう

女性の場合は、離婚するしない以前に、「自分は稼げない」という思い込みをしている人が多いように思います。

実際のところ、日本における女性の地位は依然として低いです。

男性が子どもを引き取って育てることは経済的にそれほど困難でないのに、女性の場合には困難な状況になってしまいます。

 

女性の方が男性に比べて能力がないなんてことは決してありません。

そのことはもう常識と言えますが、世の中がそれについていっていないのです。

女性の方は、そんな世の中の常識に振り回されて、不安になることはありません。

まずは、「自分は稼げない」という思い込みを捨てるところから始めてください。

なぜなら、そういう思い込みをしている限り、実際に稼げることはないからです。

 

たとえば、会社に就職しなければ稼げないわけではありません。

女性だからこそ、会社に縛られることなく、柔軟な働き方ができるという面もあります。

実際に、シングルマザーで起業して成功している例は私もたくさん知っています。

「そういう人は自分とは違う」「自分には無理」と思っている人は、絶対にそこには到達できません。

必要なことは、「自分はこうやって稼ぐ」と決めることだけです。

先にゴールを決めて、そこに至るまでにすべきことをコツコツ続けた人だけが、自分で稼ぐことができるようになるのです。

 

お金をきちんと管理すればお金の不安は軽減します

お金をうまく循環させるには、お金をきちんと管理することも必要です。

お金がどのような形で入ってくるかはわかりやすいですが、どのような形で出ていってるのかは、アバウトにしか把握していない人が多いと思います。

ですから、家計簿をつけることは必須です。

 

従来は、手元の現金を見たり、袋分けしたりしてざっくり管理するだけでも何とかなったと思います。

しかし、どんどんキャッシュレス化が進んできていますから、今後は手元の現金を睨んでいるだけでは、適切にお金を管理できなくなります。

家計簿には、カードや引き落としの管理もできる、パソコンやアプリを使うのがいちばんおすすめです。

 

パソコンやアプリでお金の管理をすれば、自分が現在どれだけのお金を持っているのか、今月はどれだけ出ていってどれだけ残るのかが、簡単にわかります。

現在だけでなく、将来のお金の動きまで含めて可視化すれば、お金に困る前に早めに対策をとることもできます。

お金の不安をゼロにするというのはなかなか難しいですが、お金を管理できるようになると、お金の不安を大きく軽減できます。

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