「卒婚」と「別居」。違いは何?

婚姻関係を維持したまま、夫婦が別居し、独立した生活を営むのが「卒婚」です。最近は、離婚せず卒婚を選ぶ人が増えています。

ところで、卒婚と聞いても、「単なる別居と何が違うの?」と思う人も多いかもしれません。今回は、卒婚が別居とどう違うのかについて解説しますので、参考にしてください。

1. 夫婦が合意して別居を開始

夫婦でケンカして一方が出て行ってしまい、そのまま別居になるケースも多いでしょう。

卒婚の場合には、別居開始時に夫婦で話し合って納得したうえで、別居をスタートしています。

夫婦の一方だけが「卒婚した」と思っている状態は、厳密には卒婚とは言えません。

2. 再び同居する予定がない

単なる別居の場合、家を出て行っても、いつかは戻るかもしれないと思っている人も多いでしょう。

卒婚の場合には、基本的に家に戻らない前提です。

ただし、病気や介護など、事情が変わったときには柔軟に対処しようと考えている人は多いです。

3. 関係性を自由に決められる

別居しても、夫婦である以上、助け合う義務があります。

卒婚の場合には、お互いが納得した上で、助け合う部分を決めることもできます。

互いの両親との関係性についても、卒婚なら柔軟に決めやすいでしょう。

戸籍上は夫婦とは言え、適度な距離感で付き合うこともしやすくなります。

4. 自信を持って人に言える

卒婚した人は、「卒婚しました」と自信を持って人に言っています。

単なる別居の場合には、人には話しにくく、単身赴任等でごまかしている人も少なくありません。

卒婚の当事者は、卒婚を前向きにとらえている点も違いと言えるでしょう。

まとめ

夫婦は原則的に同居し、助け合う義務があります。卒婚するのは自由ですが、夫婦で合意していることが必須です。相手が納得していない状態で卒婚宣言しても、余計トラブルを招くことになります。

卒婚を考えているなら、相手と話し合いをし、条件やルールを決めておくことが大切です。合意した内容は別居合意書にまとめておくことも忘れないようにしましょう。

ゆらこ事務所では、「円満別居・卒婚サポート」として、卒婚の際のルール作りや合意書作成をサポートしています。お悩みの方はご相談ください。