夫婦が別居する際の注意点
夫婦であっても、何らかの理由で別居することがあります。
別居の際には、どんな点に注意しておいたらよいのかを説明します。
別居は必ずしも離婚につながるものではない
別居は離婚の前段階と考えている人は、「別居だけは何としても避けたい」と言うことがあります。
けれど、別居すれば必ず離婚になるわけではありません。
夫婦の問題が起こったとき、狭い空間でずっと一緒にいれば、冷静に考えられないのはむしろ普通のことです。
しばらく離れてお互いが冷静になれば、夫婦関係が改善することもあります。
どうしたらよいかわからなくなったときには、別居という選択肢も考えてみてください。
別居するなら期間を決める
夫婦には同居義務があります。
一方的に出て行って、いつ戻るかわからない状態になると、出て行った側が不利になってしまうことがあります。
別居するときには、期間を決めておいた方が安心です。
いつまで別居するかわからない場合や、離婚するかどうか迷っている場合にも、とりあえずの期間を決めておいた方がいいと思います。
期間満了時に改めて話し合いをし、必要であれば合意の上で別居期間を延長するようにしましょう。
離婚前提で別居するなら
離婚したいけれど相手が応じてくれない場合、別居しないと離婚が進まないことがあります。
別居が長期間に及ぶと、夫婦関係が破綻しているとみなされ、離婚しやすくなります。
早く離婚したければ、早い段階で別居しておいた方がよいでしょう。
なお、離婚前提の別居であっても、夫婦間で定期的に話し合いはした方がよいと思います。
特に、子供がいる場合には、子供と離れている親との面会がスムーズにできるようにしておくことが大切です。
別居期間は離婚後の生活の予行演習と考え、円満離婚を目指しましょう。
別居するなら婚姻費用の取り決めを
夫婦は別居中も婚姻費用(生活費)を分担する義務があります。
必要な生活費を払ってもらえるよう、別居前に夫婦間で取り決めしておきましょう。
別居期間や婚姻費用のほか、別居中の注意事項などを書面にしておくことも大切です。
離婚するにしても、円満離婚できるのがいちばんです。
別居中も夫婦ですから、あまり勝手なことをしないよう、最低限のルールは確認しておきましょう。
別居中のルールを書面にするなら→別居合意書作成